2018年、印象的だった15曲(1/3)
2018年ベスト10的なエントリーを書いてみたいなー、ってのは10月頃から意識してたんですが、いざランキングを作ろうとしたら「この曲もいい!これも入れないと!」みたいなのが軽く30曲ぐらい出てきて収集がつかなくなったので一度諦めました。
が、年末年始にその手のエントリーやツイートがすごく流れてきて、読んでて面白いし、何より書いてる本人が楽しそうなんですよねー。ということで、もう2019年1月も半分が過ぎそうですが再度トライしてます。
でも、K-POP界隈は良い曲が多すぎるし、その中で順位つけるなんてやっぱり無理な気がするので、特に印象的だった15曲を挙げます。
ちなみに、ここから思いっきりダラダラと書いてくので長くなります。昨今、ウェブにおける文章は「わかりやすく簡潔に要点を書く」が求められるのですが、書き手の趣向(性癖)がダダ洩れしてる文章の方が読んでて面白いと思うのでー。なお順番は思い出した順で曲の評価の高低を示すものではありません。
#1 Olivia Hye - Egoist
オリビアいいっすよね。具体的にどこがいいのかと問われると具体的に返すのに言葉が詰まる不思議な良さがあります。
LOONAのメンバーで例えると、ビビが「ほわほわ」だとすると、ゴウォンが「ぽわぽわ」、そしてオリビアは「ぼわぼわ」であり、でも普段は「ぼわぼわ」っとしてるのに、イザとなったら物凄い集中力を発揮して瓦とか素手で叩き割ってそうなのが素晴らしいですね。何を言ってるのかオービット以外には一切伝わらないですね。これ書いてる自分もよくわかってないのかもしれません。オリビアの良さは言語化しづらいです。
それはともかく、最初の少女ヒジンから11番目のゴウォンに至るまで、LOONAは幅広いジャンルで良曲を送り出してきました。ファンキーなホーンとベースが印象的なヒジンのVividからスタートし、ハスルが壮大なバラードを極寒の地で歌い、真っ白な衣装でタンゴのブレイクが入るバラードをユニットで歌ったり。
で、このまま正統派アイドル路線でいくのかと思いきや、キムリプ&ジンソルの金髪コンビがR&BやFuture Bassで登場して落差の大きさにみんなが驚いたり、イヴ様がシンセベースブリブリで激シブな曲で登場したり。
そうした音楽的冒険を経て、最後の少女として登場したオリビアがどんなジャンルの曲で登場するのかと注目してたら...。
まさかのシンセがジャーンなFuture R&B、MVも目からビーム出したり布団燃やしたり他のメンバーをSATSUGAIしたりとアイドルのデビュー曲として画期的な内容でした。
イントロ部分みたいな比較的低音で歌うソロ曲ってのがK-POPではほとんど存在せず新境地を切り開くものだったし、feat.されたジンソルのラップも上手かったし、個人的にTycho*1を連想したトラックもかっこいいです。そして何よりMVのラスト!!!リアルタイムでLOONAを追っかけてた人にしかわからない感動がありました。
そういう複合的な要因でガッツリハマってしまい、3月末でちょうど仕事を辞めたタイミングにリリースされたこともあってリアルに毎日30回以上リピートして聴いてました。
ちなみに、辞めた会社には「集中ルーム」なる部屋があり、漫喫の個人ブースみたいな1人用の机が用意された小部屋がたくさんあってドア閉めて集中して仕事ができたのですが、loonatheworld様からLoona tvやティーザーやMV等がリリースされる度に急いでその部屋に駆け込んで3回ぐらいリピートしてから仕事に戻る、ってことをよくしてました。就職や転職を検討するならその手のスペースが完備されてる会社に入ると諸々捗るのでおススメです。ネット系の会社に多いです。
#2 VIXX - Scentist
ScientistではなくScentistです。あのUrban Dictionaryにも載ってます。
この曲のMVでモチーフになった『香水』という小説を読んだことがあるのですが、確かにあの世界観だよな、という感想を持ちました。
『香水』は何とも言えない読後感がある小説で、嗅覚が異様に発達した主人公が、究極の香水を作るため、素材として美少女を次々と誘拐して殺していくという狂った話なんですが、決してホラーな感じではなく、むしろ耽美的な印象すら読み手に残す小説です。その感触をMVと曲に上手く昇華することに成功していることが素晴らしいです。
ちなみに、この曲のモチーフを引き継いだものと思われるLast Noteも冨田ラボ節バリバリで良い曲でした。
VIXX - Reincarnation Color-Coded Lyrics (English/Rom/Kana) 歌詞 - YouTube
っていうか冨田ラボ・谷中敦・安藤裕子といった界隈とK-POPのグループによるコラボ、発表された当時は(ごく一部の)好き者達を大いに驚かせたニュースでしたが、聴いてみると全く違和感は無く、これはVIXXだったからよかったのではないか、ってかこの組み合わせのケミストリー実はいい感じなんじゃん?とか個人的に思いました。
#3 DEAN - instagram
2017年リリースだけど12/26リリースだったし、聴いてた日数は2018年の方が多いから!!!だから!!!!いいんですよ!!!!!
全くプロモーションしてないどころか、リリース時にMVすら無いのにも関わらず、本国では確かオールキル*2してました。2018年の普遍的な孤独を描いた歌詞が刺さった人がよほど多かったのでしょう。YouTubeで様々な国の言葉に翻訳されていることからもそれが伺えます。日本語訳も出てるので、読んだことがない人はぜひ。
なおYouTubeの紹介文では"'instagram' is available wherever you are "とだけ書かれています。この曲の歌詞を知った後だと様々なことが連想される、味わい深いフレーズだと思います。
#4 Taeyon - Something New
孤独と言えば、このMVも「スターの孤独」を連想させるものだったなと思います。K-POPにリアクションしてる皆様の中でも大手、かつ映画も作ってるこの人 なんかは「このMVってヌーベルバーグっぽいよね」って話をしてて、確かにそうだなと自分も思ったのですが、それ以上にテヨン個人のストーリーを連想せざるを得ませんでした。
SNSDとして頂点を極め、しかしグループは事実上空中分解。でも個人としてのキャリアは相変わらず進んでいくという彼女自身の状況と、「Something New」というタイトルで「私はもっと私らしく、あなたはもっとあなたらしく」と歌うこの曲、そしてこのMV。妄想が捗りますよね。
ただこの曲、そうした予備知識が無い状態でいきなりラジオなんかで流れてきても迷わずファボっただろうなとも思います。この曲はトラックがとにかくカッコよくて、ブリブリなベースとか、そのベースをさり気に引き立てるピアノやホーンとか、サビ部分のハンズクラップとか、個人的な性癖に力強く突き刺さりました。
あと、生演奏のライブ版もカッコいいので皆様聴いて!絶対!
#5 Wanna One - Light
どうでも良い話なのですが、個人的にK-POPを聴き始めたのは2009年頃です。ただ空白期があり、2012-2016年ぐらいはほとんどK-POP聴いてませんでした。で、その頃ガッツリ嵌まってたジャンルのひとつにFuture Bassがあるので、K-POP界隈でFuture Bassっぽい曲が出ると基本的に大喜びしています。
ただ、Future Bassとして紹介される曲はそこそこあるものの、「Future Bass風」が結構多いんじゃないかと個人的には感じてます。これ伝わる人がどれぐらいいるか不明ですが、「ワワワワン」っていうワブルベースっぽい音を入れたからFuture Bassね、とかサビで3音重ねたリードシンセが入ってくるからFuture Bassだ、みたいな風潮があって、いやちょっと違うやろと。
Future Bassの醍醐味であり本質は、サビ部分に向かって駆け上がるような展開で強引にアンセム感を作ってくところにあり、「アガる!!!」って感じられないならFuture Bassと違うやろと。その意味ではVIXXのShangri-laとかジンソルのSinging in the rainみたいな曲が真のFuture Bassなのではないでしょうか(独自研究が含まれる恐れがあります)。
長くなりましたが、そういう意味で自分にとっての真のFuture Bass of 2018がこの曲でした。端的に言ってアガる曲です。タイトルが「Light」なのも、ド直球な感じでさらにFuture Bass感が増します(独自研究が含まれる恐れがあります)。Wanna Oneは良い曲が多いですが、個人的にはEnergeticよりもこの曲の方が好きです。どちらも良い曲ですけどね。
ちなみに2015年頃のFuture Bassはもう少しBPMが速くて、個人的にはこちらの方が好きです。下の動画は韓国のダンスチーム?が"Kodokushi"という有名な曲で踊っているものですが、カッコいいですよね。K-POPxFuture Bass聴きたくなりますよね。2019年も引き続きFuture BassがK-POPに蔓延すれば良いなと思います。関係者の皆様よろしくお願い申し上げます。
ここまで書いて疲れてきたのでエントリー分けます!次はこちら。